他人のバイクを売るには委任状が必要

委任状とは

委任状は、事情があって自分では届け出や請求などができない場合、自分がすべき届け出や請求を自分に代わってしてもらうための書類です。
バイクを売る時には所有者が立ち会うのが原則ですが、何かの事情で所有者が立ち会うことができない場合、委任状を友人や知人、家族などに渡して売却してもらいます。

委任状の書き方

バイクを売る場合に記載しなければならない事項は、受任者と委任者の氏名と住所、自動車登録番号、車台番号、委任した年月日です。
車台番号は、車検証などに記載されているのと同じ番号を間違えないように記入してください。
なお委任者の氏名の横に捺印が必要です。

委任状には、受任者を代理人として売買契約を委任するという内容の一文を記します。
委任状はネットでダウンロードすることもできますし、買取業者から受け取ったり、自分で作成することもできます。
委任する旨の文の書き方もネット上で、例文を見つけることができます。

委任状に必要事項を記入する時には黒いボールペンを使用します。
誤字は委任状の捨て印で訂正できますが、修正ペンではできません。

他人のバイクを売る時には、委任状に加えてバイクの所有者の運転免許証など、身分証明書のコピーも必要です。
現在では所有者の身分証明書のコピーがあればほとんどの場合問題ありませんが、買取業者によっては譲渡証明や印鑑証明書が必要な場合もあるので、事前に確認して必要書類を揃えてください。

委任状を書く時の注意点

委任状を記載するときは、記載する内容が正確かつ記載漏れがないようにします。
万が一委任状の内容にミスがあった場合でも対応してもらえるように、委任状に捨て印を押すことがあるかもしれません。
捨て印があれば、受任者が委任状の内容を自由に変えることができます。
ミスがあった時には便利ですが、勝手に変えられるというリスクもあるので、受任者が信頼できる人であるときのみ、捨て印を押しましょう。

委任状の内容に全く間違いがないと確認できている場合なら、捨て印の必要はありません。
捨て印に関しては慎重に判断してください。
ただ、受任者が委任状を持って行っても、買取業者はすぐには買い取ってくれません。
印鑑は100円ショップでも簡単に購入でき委任状は簡単に作ることができるからです。

また、放置してあるバイクが邪魔なので、家族の誰かが委任状を作成して本人の同意を得ないで勝手に売るということもあり得ます。
それで、業者では所有者本人に電話をかけて売却の意志があるかどうか確認することがあります。
ですから、お願いする相手に自分の電話番号を伝えておきましょう。
自分が他人のバイクを売る側なら、買取店に行く時間帯に電話に出てもらえるようにしておけばスムーズに売却できます。