エンジンオイルは定期的に交換しよう

エンジンオイルの役割やオイルの粘度について

バイクのエンジンがスムーズに動くために、エンジンオイルは大きな役割を果たしています。
エンジンの内部では金属が上下左右に動いたり高速回転していますが、高速で金属同士が擦れ合うので、熱が発生します。
エンジンオイルが不足している状態で使い続けていると、エンジンが焼き付いてしまいます。
オイルには潤滑作用があるので、金属面を油膜で覆って金属の摩耗を防いでくれます。

また、循環したオイルがゴミや金属粉などを取り除くという清浄作用もあります。
エンジンオイルには冷却作用もあり、燃料の燃焼と摩擦によって生じた熱を冷やします。
燃焼効果を高めたり、錆を防ぐのにもエンジンオイルが役立っています。

エンジンオイルは、製品によって粘度が異なります。
表示には「5W-30」などのようになっており、ハイフンの前が低温粘度でハイフンの後が高温粘度です。
5Wの場合は、エンジンを始動させたとき、オイルの各作用を保証できる最低外気温が-30度です。
10Wは-25度、15Wは-20度などとなっていて、低温粘度の数字が少ないほど温度が低くてもさらさらなので始動性が良くなります。

ハイフンの後ろの高温粘度は、オイルの温度が上がった時にどれだけ油膜が切れにくいかを表すものです。
高温粘度が30なら動粘度は9.3以上、12.5未満、40であれば12.5以上16.3未満です。
動粘度の値が大きいほど油膜が切れにくいということです。

粘度は車種ごとに指定されているので、指定の粘度のものを使用してください。
指定と違うものを選ぶと燃費が悪くなったり、焼き付けを起こすことがあります。

交換時期の目安と交換方法

エンジンオイルは、使用年月とともに劣化していきます。
絶えず高温にさらされていますし、空気中の水分や酸素の影響も受けるからです。

それで交換が必要なのですが、交換の時期は走行距離と経過時間の両方を考慮して決めます。
目安としては走行距離が5,000km程度で、経過時間が6か月ほどです。
空冷エンジンのバイクであったり、過酷な状況でバイクに乗っている場合は走行距離が3,000km、経過時間は4か月程度です。

オイル交換は、バイク販売店やバイク用品店、ガソリンスタンド、車の整備工場などでお願いできます。
交換は15分~20分程度で終了しますが、予約が必要な場合もありますので事前に確認してください。
連休などの時期は込み合いますので、出かける予定があるなら早めに交換しておきましょう。

自分で交換することもできますが、廃油の処理は適正に行ってください。
ガソリンスタンドやバイクショップで引き取ってくれますが、無料のこともあれば費用がかかることもあります。
数百円で購入できる廃油処理箱をホームセンターなどで購入して可燃ごみとして捨てることができます。
ただし、自治体によって処分方法が違うので確認してください。